デアゴスティーニの人体模型を双子と一緒に最後まで作ってみた~!vol.9

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      <前回までのあらすじ>
      ママと双子の、デアゴスティーニの『おしえて!おしゃべりガイコツ』の組み立ても、年をまたぎ、やっと折り返し地点! これまでを振り返り、ホネッキーのパーツが増えるに比例して、子どもたちも成長していることに気づき、感慨深いママだった…。

      44号のふろくは「右の肺」。組み立てはまだ待て!

      肺のパーツはうすいピンク色をしています

       

      ママ
      これで肺がふたつ揃ったね
      ぷにぷに感がたまらない♡
      ママ
      こういうおもちゃ、あるよね? ぷにぷにして見た目リアルなパンとか、スイーツとか…。東京駅の地下で買わされたやつ
      あー、スクイーズやろ。たしかに触感いっしょ……でも肺は売ってへんやろ、さすがに
      ママ
      売ってない。内臓スクイーズは、デアゴでしか手に入りません!(たぶん)
      がんばって人体模型を組み立てている人にしか、この触感は味わえません
      ママ
      で、肺っていうところは、何をするところでしたっけ
      息子
      息をしたら吸った空気が入るところ
      ママ
      ですな。そこで肺は酸素を取り込む。酸素は、肺で、ある乗り物に乗って全身に運ばれます。その乗り物とは!
      赤血球やろ
      ママ
      正解。前回知りましたよね、働き者の赤血球が、馬車馬のように、働いて、働いて、全身に必要なものを届けているという現実を
      息子
      肺から心臓、心臓から動脈、それから枝分かれした毛細血管を通るんやろ
      毛細血管がいっぱいつまってるとこ
      息子
      わーきー!
      ママ
      毛細血管と言ったらその新喜劇ネタをやらないと気が済まないのね
      息子
      んだ

      からだの各所に必要な栄養とともに、酸素もまた、赤血球に乗って全身に運ばれる。だから、赤血球の数が減ったり、ちいさい赤血球しかなかったりすると、からだのすみずみまでじゅうぶんな酸素が送られないのだ。

      そんな大事な赤血球をつくるには、「鉄分」が必要である。からだの鉄分が足りないと、赤血球の数が減ったりサイズが小さくなったりするため、貧血という状態になってしまう。貧血の人は、酸素がからだのすみずみまでいきわたらないために、軽い運動でも息切れしたり、心臓がどきどきしたりするのだ。

       

      車に例えると、交感神経はアクセルで、副交感神経はブレーキ!?

      さて、45号のふろくは、鎖骨(さこつ)と胸骨(きょうこつ)が合体したパーツ。

      パーツが大きいと、なんかうれしい かなりの力でパーツのでっぱりを穴にはめこむんですけど、それまで組み立てた部分を壊さないようにするのが難しいです 骨組は、左右対称にできているんだなー できました。ホネッキーも笑顔!
      息子
      あ! そういえばオレ、明日発表なんやった、いややなー
      発表って何の?
      息子
      班で、町のスーパーのこと調査してるねんけどな、その調査結果を発表する日やねん
      あんたそういうの苦手やもんな
      ママ
      たしかに、学校で、人前で何か発表するのって緊張するよね。ドキドキするしね。おしゃべりガイコツ的に言うとさ、緊張すると交感神経という神経が働くんだよね。交感神経は、からだを活発に動かす働きをするわけ
      心臓も活発に動いちゃうから、ドキドキするのね
      ママ
      うん、運動したり、身を守ったりするときには、この交感神経がばしっと働いているわけで
      ドッチボールのとき、男子が顔面に投げてくるやん? あれに気づいてパッとよける時とか、絶対に交感神経が活躍してるわ
      ママ
      まちがいない。そして、この交感神経を、車でいうアクセルだとすると、ブレーキの役割を果たすのが、副交感神経

      人間の体は太古の昔から自動運転システムなのだ!

      息子
      フッコー感神経?
      ママ
      副市長の副
      ママ
      副交感神経は、からだが休んでいる夜に働くことが多くて、心臓はゆっくり動かし、逆に内臓は消化のために働きを活発にしたりする
      どっちも必要ってことやね
      ママ
      そうそう。で、この交感神経と副交感神経は、あわせて自律神経と呼ばれていて、自分の意志と関係なく動くものに対するアクセルとブレーキなわけ
      息子
      自分の意志と関係なく動くもの?
      ママ
      たとえば、心臓とか、汗を出すとか
      息子
      息をするとか
      えーと、それのアクセルやブレーキが自律神経なんでしょ、じゃあ、その自律神経は、自分の意志で動かせるの?
      ママ
      いや……自分で、交感神経働け! とか、今だ副交感神経、行け! とかは無理だな
      ってことは、アクセルとブレーキも、自分の意志とは無関係ってことやろ
      息子
      やばくね?
      ママ
      いわば自動運転なんだよね、アクセルもブレーキもみんな自律神経がやってくれるから、私らは何もやらんでいいっていう。人間の体は太古の昔から自動運転システムで動いてるんだよ、すごいねー
      でも…機械じゃないんだから、自動運転、ちゃんとできるのかな…
      ママ
      たしかに、交感神経と副交感神経が、互いにバランスをとりながらうまく体をあやつることで、人間はいろんな活動、スポーツしたり勉強をしたり、ごはんを食べて大きくなったり、できてるわけだけど、このふたつの神経のバランスがくずれると、眠れないとか、おなかが痛いとか、頭が痛い、やる気がない…いろんな、よくない状態になってしまうのよね

       

      自律神経を整える間接的な方法はいろいろと紹介されている。交感神経は主に昼間、副交感神経は夜に働きやすくなるので、そのサイクルに合った生活をすることが、自律神経のバランスを整えるのには大事だという。

      たとえば、朝起きたらお日様の光を浴びる。毎日同じ時間に、よく噛んで食べる。深呼吸をする。ぬるめの風呂に入る。ゲームやスマホは寝る30分前にはやめる。こういったことが、自律神経を整える助けになるらしい。

      ママ
      まだ真っ暗なうちに起きて仕事をし、朝ごはんは手のすいたときに立ったまま高速食べ、江戸っ子だからあっつい湯に入るのが好きで、寝床でスマホをいじること小一時間、そんな私は自律神経乱れまくりでしょうな…
      これを機会に生活見直したほうがいいね、カアチャンは

       

      大谷翔平はたくさん眠って体を大きくした by『甲子園スーパースター列伝』

      さて、46号と47号、ふろくはろっ骨と胸骨をつなぐ透明のチューブです。左右9本ずつのろっ骨と胸骨をつなぎます。

      完成。かなり人体模型らしい仕上がりです
      ママ
      ほらほら。あんたらも夜遅くまでテレビ見てたらアカンよ、早くねないと、成長できないよ
      ねえねえ。カアチャンよくそれ言うけど、子どもは寝てる間に成長するって話、本当なの? 都市伝説とちがうの?
      息子
      それは事実やで。オレ、昨日野球から帰ってすぐ寝て、今日昼まで寝てたから、背、伸びたで
      ママ
      成長ホルモンは、寝ている夜のあいだに出るからね。赤ちゃんは毎日よく眠るから、成長ホルモンもどんどん出て、どんどん大きくなるんだよ
      息子
      大谷翔平も、たくさん眠って体を大きくしたって、『甲子園スーパースター列伝』に書いてあったしな
      成長ホルモンが出るっていうけど、どこから出るのさ?
      息子
      ちんちんやろ?
      ママ
      成長ホルモンは、脳の下垂体というところから出ます!
      息子
      カスいたい
      ママ
      そう、下垂体
      息子
      よりによって脳だったとはな
      さっき言ってた、交感神経とは、働きが違うわけね?
      ママ
      うん。交感神経は、からだのそれぞれの部署を活発に動かすアクセル。成長ホルモンってのは、それぞれの部署それ自体のエンジンや車体を大きくする、性能を上げるためにはたらく物質
      ややこしい。けれどもわからんこともない
      息子
      食えるよな? ホルモン
      ママ
      あ、焼肉屋さんで出てくるホルモンは、別物ですよ、なぜか内臓のことを焼肉業界ではホルモンと呼んでるだけなの。言っとくけど成長ホルモンは食えないからね

      ちなみに、焼肉屋さんが内臓をホルモンと呼ぶのは、そもそも使わずに捨てる部位だったと言う意味で大阪弁の「放るもん(捨てるもの)」が語源だという説がある。

      話を戻そう。人間のからだには成長ホルモン以外にも、約100種類のホルモンがつくられ、それぞれが我々の体をよい状態に保つために働いている。ああ、からだとはなんとフクザツにできていることか!

       

      腰痛に苦しむ世のママパパを想いながら、ホネッキーを組み立てる

      さて、もうみなさんお気づきかと思いますが、「おしえて!おしゃべりガイコツ」には、毎号ふろくパーツを使って、人体模型「ホネッキー」を組み立てていくわけですが、そのふろくのパーツと、読み物冊子の内容は、かならずしもリンクしていません。

      というか、近頃は、ほぼ、リンクしておらず。というのも、冊子の内容が、最先端でもりだくさん、神経やホルモンの話まで網羅しているからだと思われます。ヒトのからだの骨格や構造だけの話にとどまらないので、リンクしない号が出てくるってわけです。

      とはいえ、「酸素」がテーマの号には、肺のパーツがふろくにつく、といったリンクもあるので、「リンクしたりしなかったり」を楽しみながら、ホネッキーの完成を目指していきたい今日このごろです。

      48・49号のふろくは、椎骨。これをひとつずつ、はめていきます。

      腰の骨ですね 椎骨と椎骨のあいだには軟骨(なんこつ)というものがあって、椎骨がすりへらないようにしているんだボーン(とホネッキーが言ってました) 椎間板ヘルニアとか、ここの骨あたりを痛めているお父さんお母さんたち、がんばって!の気持ちを込めて作業 できました。人体模型感、さらにアップ。

       

      病原性大腸菌、レジオネラ菌、SFTSウイルス、インフルエンザ…暗記完了!

      さて、この冬のインフルエンザ大流行! わが家でも、息子→母→父→娘と数日おきにインフルエンザに罹患し、その間に小学校の学級閉鎖もありました。いやー、つらかった!

      ところで、インフルエンザ「ウイルス」とか、溶連「菌」とか言うけれども、ウイルスと細菌は、どうちがうんでしょうね? まあ、なんとなく大きさかなーという漠然とした知識しかないところへ、キター。49号のテーマは「いろいろな細菌やウイルス」。もちろん細菌とウイルスのちがいも紹介されている。かいつまんで紹介すると…(以下、モーガンフリーマンの声でお読みください)

      細菌は、ひとつの細胞でできている生き物で、自分で分裂して増えることができる。

      ウイルスは、細菌の10分の1くらいの大きさで、自分の細胞をもたず、遺伝子だけがタンパク質のからでつつまれた小さなつぶ。

      ウイルスは細胞分裂できないので、自分で増えることができない。そのため、動物の生きた細胞に取りつき、細胞の中で増え、その細胞をやぶって飛び出し、次々と他の細胞にとりつく。宿主となった細胞は、やぶられて死んでしまう。

      O-157は、病原性大腸菌
      ママ
      食べた人の大腸で増え、ベロ毒素を出す
      息子
      オレがバブーちゃんのころよくなってた溶連菌は?
      ママ
      同じ食器を使うと感染しやすい、ふたご育児の敵!
      レジオネラ菌は、エアコンやお風呂場など、水のあるところにいて
      ママ
      霧状の水にまじって空気中に広がり、肺に入って肺炎を起こす
      インフルエンザウイルスは
      ママ
      せきやくしゃみで感染がひろがる。寒さと乾燥に強い
      息子
      ノロウイルスは
      ママ
      下痢とおう吐を引き起こす。感染力が強く、お薬はない
      SFTSウイルスは
      ママ
      特定の種類のマダニにかまれることによって感染。下痢、おう吐、発熱を引き起こす

      受験生か私は。というくらい、すらすら覚えられます。たぶん、生活に密着している科学の話題だからかな。もっといろいろな細菌、ウイルス類とその感染ルート、感染予防法も「おしえて!おしゃべりガイコツ49号」には載っています。

      最初は、「人体模型を組み立てる」という企画から、からだの構造だけを勉強するのかと思っていたけれど、実はからだのしくみを学びながらも、「生きていくうえで避けては通れない病気」や「病気治療の最前線」、はたまた、「人間にしかない能力」についても触れていく。子どもだけじゃなく、親の私もかなりガチで勉強できてしまっている。それが「おしえて、おしゃべりガイコツ!」

       

      ママ
      さて、次号のテーマは、男女のからだ、でーす
      息子
      まじか! オレのちん毛がいつ生えてくるのか大予想やな

      たぶん違うと思いますけど…。

      <つづく>

       

      岡田桃子

      埼玉育ち、大阪在住。8歳男女の双子の母。無類の犬好きで、著書に『白い番犬チルー』(幻冬舎)などがあるが、未熟児で生まれたわが子たちの発育過程を目の当たりにし、人体の神秘にも感銘を受ける。その育児エピソードは、たるいしまこさんの絵と中村翔子さんの作で、『おはなしカイとナツ あるふたごちゃんのものがたり』(リーブル)という絵本になっている。年中無休自営業のすき間に、週一で剣道をするのが何よりの発散。

       

      デアゴスティーニの人体模型を双子と一緒に最後まで作ってみた~!vol.1

      デアゴスティーニの人体模型を双子と一緒に最後まで作ってみた~!vol.2

      デアゴスティーニの人体模型を双子と一緒に最後まで作ってみた~!vol.3

      デアゴスティーニの人体模型を双子と一緒に最後まで作ってみた~!vol.4

      デアゴスティーニの人体模型を双子と一緒に最後まで作ってみた~!vol.5

      デアゴスティーニの人体模型を双子と一緒に最後まで作ってみた~!vol.6

      デアゴステイーニの人体模型を双子と一緒に最後まで作ってみた~!vol.7

      デアゴステイーニの人体模型を双子と一緒に最後まで作ってみた~!vol.8

      中学受験にも役立つ!?デアゴスティーニ・ジャパン週刊『おしえて!おしゃべりガイコツ』ママ&キッズモニター報告