<前回までのあらすじ>
完成は来年の春であろうデアゴスティーニの『おしえて!おしゃべりガイコツ』全70号の組み立てに挑戦している、大阪在住の小3の双子とママ。12号分を組み立てたところで、ホネッキーがしゃべりだした! 繰り出される渾身のダジャレに和む親子3人の元に届いたのは……。
いよいよ体の骨に着手!と思いきや、いい意味で裏切るデアゴスティーニ
おしゃべりガイコツ完成への道、ついに今回は二けた台の号に突入~!
12号で頭部が完成してホネッキーがしゃべるようになったので、いったんスタンドに立てて置いておいて、13号からは、いよいよ体の骨だ!
と思っていたら、到着したのはピンクのびろびろした物体。










この3月、住まいのある大阪から、私の実家がある東京に帰ったときのできごと。私が地元の友達の店で昼間から酩酊しているあいだに、夫と子どもは上野の新国立博物館で、「大英自然史博物館展」に行っていたのだ。そういや図録と始祖鳥のフィギュアがあったな…。
そもそも、双子は小さなころから科学館や博物館に出入りしていた。テーマパークより混んでいない・安い・涼しい・ごはんが持ち込める……という、子育てにおけるきわめて現実的な事情からなのだけど、ふとした拍子に科学的知識が飛び出してくるのは、そのおかげかもしれない。
ひょっとすると、いまは遊びのつもりでやっているガイコツ作りも、子どもの脳裡に焼き付いて、いつかどこかで、(サバイバル的な状況とかで!)、役に立つかもしれない。
草食動物と肉食動物、小腸の長さはどちらが長いか知ってる?











そんな長い小腸を、食べ物は4時間から15時間もかけって通っていき、そのあいだに、小腸の内側にある「ひだ」が、栄養を取り込む、というあんばい。



















ホネッキーのギャグが、笑いに厳しい大阪の子どもにも大ウケ!
ほめるとすぐ誕生日プレゼントにつなげるわが子。どうせカードゲーム(デ○ルマスターズ)のカードのボックスセットに決まっているので、この発言は右から左へ流すことにする。だが、子どものカード好きは、今も昔も変わらないものだと、つくづく思う。古くはプロ野球選手カードに始まり、ドラゴン○ール、ポ○モンetc…。うちの場合、お手伝いのごほうびとして、散歩がてら子どもと一緒にコンビニへ行き、カードが5枚くらい入っているパックをひとつ買ってやる。何が入っているかはわからないから、開けるときわくわくするらしくて、息子は小躍りする。夕暮れの帰り道、息子と二人で味わうこの時間は、ささやかなシアワセでもある。
そんな子どものカード好きを考慮しているのか、デアゴスティーニの「おしゃべりガイコツ」にも、毎号、その号のテーマにちなんだカードが数枚、ついてくる。カードには情報が埋め込まれており、ホネッキーの頭のてっぺんにかざすと、ホネッキーがその情報を教えてくれるのだ。しかも、かならずダジャレまたは自虐ギャグをぶちこんで。
そしてこのホネッキーの捨身のダジャレとギャグが意外なほどの破壊力を持っている!我が家のように新喜劇に慣れ親しんでいる大阪の小学生にもウケているというのが驚きである。「こつこつ続ける」が苦手な者にとって、オモロさは大変重要だものね~。
男の子ママに残念なお知らせです! 男子は大腸が生成するものが大好き!
さて、14号ではむらさき色のおかしなやつがやってきた。大腸である。
息子が一日に最低でも20回は言う「うんこ」。その「うんこ」を生成する臓器である。
『えー。小学3年生になっても「うんこ」発言を連発するのかしら? ありえないわー』などと思っているお母さまがた! 残念なお知らせです。言いますよ、一日中うんこうんこ言ってますよ。うちだけじゃありません、息子の友達もみーんな、うんこうんこ言うてます。高学年男子を持つママ友に聞いたら、小6でもまだ、うんこうんこ言うらしいですぜ。
今回の作業は簡単で、幼児でもうんこうんこ言いながらできるレベルなので、小さなお子さんにもぜひやらせてあげてほしいです。



ときにう○こは息子のおしりを傷つけた…









まるで武勇伝のごとく、うんちの大きさを自慢する息子であるが、じつは幼稚園児のとき、うんちの巨大さゆえに尻の穴が切れ、病院に行ったことがある。病院の待合室で、母親の私にジャンピングキックするほどイキがっていた息子が、診察室の台に寝かされ、おじさん先生に尻の穴にライトつきの棒をつっこまれ、「ああ、すぱっと切れてるなあ。痛いやろ?」と聞かれ、「う、うん…」と力なく答えている姿が、今でも思い起こされる。
小児科の先生いわく、5~6歳は腸が成長してりっぱなうんちが作れるわりには、肛門があいかわらず小さいまま、というアンバランスな年齢だそうで、急にたくさん食べるようになったりすると、肛門が切れて(いわゆるキレぢ)、小児科に駆け込む子どもも少なくないそうだ。治療としては、軟膏を塗ること、うんちが硬くならないように整腸剤を飲むこと、お野菜をたくさん食べることぐらい。朝晩、子どもの尻の穴に軟膏をつっこむのは、当時は「めんどくさいなー!」と思っていたが、今となってはなつかしい、というか、悪くないひとときだったな、と思う。(以上、うんちにまつわる子育てエピソードでした)
関西人も納豆を食べて、腸内の善玉菌を増やそう!



デアゴスティーニのおしゃべりガイコツ15号のテーマは、「からだにすんでいる細菌」。からだの中には、人間にとって良いはたらきをする菌も、逆に悪いはたらきをする菌も住んでいる。そんな細菌がもっともたくさん住んでいるのが、腸なのだ。













そうなのだ、うちの双子、離乳食のメインメニューはうどんと納豆だった。
『うどんはわかるけど、大阪の人って納豆食べないんじゃないの?』 とおっしゃるお母さまがた。たしかに、ご年輩の、生粋の関西人は納豆を嫌っている。でも、若い世代では関西でも納豆はよく食べられているのだ。小学校の給食にも、ふつうに出る。ただ、うちの旦那(大阪生まれ大阪育ち)のように、「朝から納豆は食べへんわ」などと、おかしなことを言うのもまた事実。関東出身の私からすれば、「納豆を朝食べないでいつ食べるんだ」と言いたい。だが、関西人にとって納豆はまだまだ「健康食」であり、けっして「好物」ではないので、朝っぱらからこんな匂いのきついもん食べとうないわ、というのが本音のようである。
そんな我が家でも、納豆の中でもこまかく挽いてあり、歯が生えていない子どもでもOKな「ひきわり納豆」を、自家製のうすーいだし汁にくぐらせて、赤ちゃんだった双子に食べさせてきた。そうやって同じ釜の飯を食べさせていても、結果、娘と息子ではまったく体質が違うのだ。うんちの出るリズムも、かかりやすい病気も。人間の体って、ひとすじなわではいかないもんですね。
(以上、腸内細菌にまつわる子育てエピソードでした)
おー! やっと16号から18号で骨が到着。ろっ骨と、椎骨(ついこつ)
























19号は上半身固定パーツが届くだけなので、組み立てはお休み。
まだまだ続く人体模型「ホネッキー」完成への道。パーツをなくさないように、段ボールに入れて保管だボーン!
<つづく>

埼玉育ち、大阪在住。8歳男女の双子の母。無類の犬好きで、著書に『白い番犬チルー』(幻冬舎)などがあるが、未熟児で生まれたわが子たちの発育過程を目の当たりにし、人体の神秘にも感銘を受ける。その育児エピソードは、たるいしまこさんの絵と中村翔子さんの作で、『おはなしカイとナツ あるふたごちゃんのものがたり』(リーブル)という絵本になっている。年中無休自営業のすき間に、週一で剣道をするのが何よりの発散。
デアゴスティーニの人体模型を双子と一緒に最後まで作ってみた~!vol.2