PTA役員・委員は必ずやらなくちゃダメ?
今や仕事は言い訳にできない小学校PTAのホントのところ

PTA役員・委員は必ずやらなくちゃダメ?<br/>今や仕事は言い訳にできない小学校PTAのホントのところ

PTAって本当に大変? 何をするの?という疑問に答えます!

「PTAは大変」と聞くけれど、一体どんなふうに大変なのか、何をやるのか、イマイチわかりにくいですよね。ネットニュースでは「PTAうつ」とか「PTAでママカーストが決まる」なんて記事もあったりして、入学前から憂うつになっているママも多いのでは…?

6年生の娘のPTA委員を2年時に終え、新1年生の息子のPTAがこれから待ち構えている私の実体験をふまえて、PTAのホントのところをお教えしたいと思います。

PTAの活動が“町内会”に左右されるってホント?

PTAって一体何をするところなのかというと、ひと言でいえば、「親と先生が協力して学校生活を送るために必要な活動を行う」ための活動をするところです。

ところがこれが、同じ公立小学校でも、たった数百メートル離れた隣の学校でも、活動内容が全然違ったりします。違う学区のママと話していると、「えぇっ!そんなことまでやるの?」とか、「それはラクそうね~」なんて驚くことがあります。

いろいろな話を聞いているうちに、この活動内容の違いは、どうやら学校方針以外にも、地域性や町内会、子ども会の有無や位置づけがかなり大きく影響しているのでは…?と思いました。

たとえば、昔からの住人や二世帯住宅が多かったり、学区のほとんどが住宅地の学校では、町内会が強いところが多いんです。PTAと町内会って、何か関係があるの?と思いますが、これが大アリなんですよ!
町内会が強いということは、PTA主催のイベントで町内会に協力をお願いすることがあるということ。地域の方に昔の遊びや郷土料理を教えてもらったり、通学路の見守りをお願いしたり…と、町内会と連携しないとできないことが結構多いんですね。

PTAと町内会のつながりは入学してみないとわからない!

となると、PTAとしても町内会の活動に協力しないわけにはいきません。町内会の会合や町内運動会への参加、夏祭り、収穫祭…など子どもが楽しめるイベントでは常に連携することになります。学区内に2つ、3つと町内会がある場合は、そのぶんやることも倍増!複数の町内会の方たちと「仲良くやること」も、PTAの仕事のひとつになります。

逆に、学区のほとんどが商業地域だったり、新興住宅街で町内会の存在感が薄いとか、子ども会がない、といった地域では状況がまったく違うことも。地域との連携がなければそれに関連するイベントもなくなるので、そのぶんPTAの仕事もラク、なんて話も聞きます。

PTAと地域とのつながりが強いか弱いかは、その学校に入ってみなければわからないので、やってみて初めて、その仕事の多さに驚きます。子どもにとっては楽しい行事がいっぱいでありがたいのですが、親は裏方としてたくさん仕事をしなければいけません。
「近隣の学校とぜんぜんPTAの負担具合が違う!」という場合は、こういうパターンがあるということが考えられます。

「委員」と「役員」の仕事内容には大きな差があります

PTAの運営に直接関わるのは、「委員」と「役員」です。一般会員もPTA総会への参加(委任状提出でもOK)や通学路での旗振りなど役割がありますが、負担というほどのものではないでしょう。

では混同しがちな「委員」と「役員」では、何がどう違うのでしょうか。(※名称は各PTAによって異なります)

●委員
各学年から数名選出。月に1度程度の委員会定例会への参加と、イベントの担当になった場合は動員がかかります。
・「学年学級委員」…クラス懇談会の司会・書記・集金、親睦会や講演会の企画・運営、ベルマークやリサイクル品のとりまとめなど。
・「広報委員」…広報誌の作成、イベント時の写真撮影など。
・「健康(保健)委員」…健康に関する講演会の企画・運営、給食試食会の実施、校内の環境整備など。
・「校外委員」…通学路の安全確認、登校班のとりまとめ、地域や警察との連携・意見交換など。

私が経験した学年学級委員の仕事のひとつに、年に2度あるクラス懇談会の司会進行がありました。正直、「1時間、何をして過ごそう…?」とかなり戸惑いました。結局、『自己紹介』と『先生に質問コーナー』をやり、それなりに、こじんまーりと盛り上がったような気が…。驚くことに、人気のある好青年先生のクラスでは、懇談会の参加率が高い、高い!「彼女はいますか?」「好みのタイプは?」なんて質問も出てきて、先生、ママたちに囲まれて苦笑いでした。
そんなこともあって、次第にクラス懇談会の意義が薄れてきたようで、数年後にはクラス懇談会自体がなくなりました。懇談会のためにわざわざ仕事を休んで来る保護者もいるので、見直されるのは当然ですね。意義がよくわからないイベントは、PTAアンケートに書けば開催がなくなる可能性もありますよ。

●役員
全PTAの代表。月に1度程度の実行委員会への参加に加え、役割ごとの仕事があります。
・「代表」…3名程度。すべてのPTA業務の統括部門。会長、副会長の名称があることも。
・「書記」…保護者2名+教職員1名程度。議事録やイベント記録、書類の作成など。
・「会計」…PTA会費の管理。

役員は、委員よりさらに多くの仕事と責任が発生します。中でも特に大変といわれているのが「代表」です。

代表に選ばれると『PTA連合』の全国大会にも参加!?

代表経験者のママによると、年度終わりの3月から年度初めの5月ごろまでの時期は特に忙しいそう。
4月~5月は、役員はいろいろな会合や総会に出席します。『PTA連合』ってご存知ですか?よく耳にはするけれど、実生活にまったくなじみのない団体ですよね。役員になると、その『PTA連合』の集まりに行かなければなりません。
PTAって驚くほど組織がプラミッド化されていて、学校→区→市→地区→県→ブロックときて、最後にトップの日本PTA全国協議会があります。役員はこれらの総会に、分担して参加することになります。出張して全国大会まで行くパワフルママもいるんですよ~!

さらに、警察や自治体の土木事務所と交通安全について話し合う協議会や、有識者を交えた教育関連の協議会なども年に数回あったりします。

それらへの参加は基本、スーツ着用。代表経験のある専業主婦ママは、「4月の私の休みは、たった“2日”よ~!」と嘆いていました。基本的には仕事は分担で行いますが、専業主婦ママは仕事を持つママの分までフォローすることも時にはあるようです。

 

「仕事があるのでできません」は理由にならない!

「仕事してるから委員も役員もできないな~」と、なんとなく思っていませんか?でも、働くママが増えている今、「仕事が~…」だけでは、断る理由としてはちょっと弱いかもしれません。

私が委員をやった時は、18人のうち半分くらいのママは仕事を持っていました。パートやアルバイトの人が多く、委員会のときはシフトをうまく調整してみんなできるだけ参加していました。どうしても参加できないときは、事前に委員長に連絡すれば大丈夫。そのぶん、ほかの人にフォローをお願いします。

フルタイムのママは、やっぱり有給を使っているようです。子どもも小学生になると体が丈夫になるので、年に何回も病気のために休むこともなくなります。保育園や幼稚園時代に病気で休んだ日数分が、小学校では委員会活動にシフトする感じでしょうか。

委員よりちょっとハードな役員でさえ、多くのママが仕事を持っています。私自身、ほとんど先入観で「仕事をしながら役員もやるなんて、私には無理~!」と思い込んでいました。ところが実際には、役員ママの半数以上が仕事を持っているそうなんです。その事実を知って、「仕事してても意外とできるものなんだ」と思いました。「仕事」を言い訳しないママたちが、思った以上に多いんです。ワーキングママが増えている今、 “できるときにきっちりやる”、“できないときはお互いにフォローし合う”というふうにしていかないと、PTAの運営自体がままならなくなってしまうんですね。
もちろん、役員をやる前よりも忙しくなるのは確かですが、「絶対無理!!」と頭から拒否するのではなく、「できるかもしれない」と考える余地は十分あるのではないかと思います。

どんな理由ならPTAの係を辞退できるのでしょう?

「仕事」が委員や役員をできない理由にならないとすると、じゃあどんな理由なら辞退できるのか?

時間的に、経済的に…など、本当に困って悩んでいるなら、その理由を正直に話した方が理解されやすいと思います。「面倒だな~」と思っているだけだと、多分、見破られます…(笑)。
例を挙げると、
・体調がよくない、病気を抱えている
・未就園児や障がいのある子どもがいる
・妊娠中
・転居を予定している
・シングルマザー、シングルファーザー(で、かつ親と別居)
・日本語がよく理解できない(片方の親、あるいは両親が外国人)
・生活が困窮している(PTA会費が払えない)

などの理由であれば、「できなくても仕方がないね」と理解されることが多いです。その場合でも、明確に“免除”されるということではなく、「理解されやすい」というのが現状です。ただし、児童数が少なく、1人の子どもにつき何度も委員をやらなければいけない学校の場合は、そのぶんほかの人に負担がかかっている…というのも事実です。

またもう1つの辞退の理由として
・PTA活動を理解できない、必要だと思わないから
というものもあります。

私の個人的な意見としては、それは信条として認められるべきだと思います。そもそもPTAの加入は任意なので、信条を曲げてまで参加する強制力はないはずです。
ただ、その意思が本当に固いのか試される場面は出てくるでしょうね。周りのママからの痛い視線を感じることもあるでしょうし、PTA本部の代表から直々に、子どもにとってどれだけためになっているかを説明されることもあるでしょう。ママ友コミュニティの中でそれらを気にせずにいることは難しいかもしれません。ですがそれでも一本筋の通った信念のもとであれば、納得して(半ば諦めて?)もらえるのではないでしょうか。

どうせやるなら何年生がラク?中学受験組は低学年が狙いめ!?

「どうせやるなら、ラクな時期にやりたい」って、ママたちの本音ですよね~。私もそう思って、2年生時に委員をやったんです。実際、ラクとはいえませんが、てんてこまいというほどではなかった、という感じです。

ウワサでは、「4年生は2分の1成人式があるし、6年生は卒業式関連で大変」って聞きますよね。それって、ある意味当たっていて、ある意味違うんです。

10歳のお祝いに行う2分の1成人式は、主催が学校なのか、PTAなのかで大きく変わってきます。
学校が主催する子ども中心の式なら、PTAの出番はほとんどありません。娘のときは体育館で子どもたちの発表を楽しく見るだけだったので、親の出し物もありませんでした。
主催がPTAの場合は、そのための仕事が確実にあります。4年時の委員の仕事量が気になる人は、2分の1成人式の主催がどこなのか、は要チェックです。

そして6年時にある“卒業”という一大イベント。PTAが関わるのは卒業式のあとの「謝恩会」です。まず先生と子ども、親が一同に集まる場所を早い時期に確保ししなければなりません。そして会費、内容、記念品の準備…などなど、心身ともに大変な作業のようです。
一方で、謝恩会をしない学校もあります。その場合はPTAの仕事は他学年とほとんど変わらないのではないでしょうか。

6年間に1回はマスト?中学受験をするなら5年生まですべし!

子どもが中学受験をする場合は、親子ともども心の余裕がなくなりがち。親が子どものフォローで精一杯になりそうなら、5年時までに委員か役員を終わらせておいた方がいいですね。中学受験率が7~8割という学校の場合は、低学年のうちから委員の争奪戦になる可能性大です!

最終学年の6年時は、委員をやりたくない人はそもそも懇談会どころか授業参観すら来ないし、来ている人は委員経験者ばかり。その中で先生が「どなたかやってもいいという方…いませんか?…みなさん目をそらさないで…」と気まず~いムードになります。PTA規約には「児童1人につき1回以上の委員活動をお願いします」と書かれているので、さすがに2度はやりたくないんですね。結局、未経験者だけでくじ引き、という選出方法になりました。

役員選出はさらに大変そうです。通称「役選(役員選出委員)」のママたちが、少しでも可能性のある人に、電話で「お願い」をするんです。
役選さんは何人もの保護者にハードルの高いお願いをしなければならないので、人と話すのが苦手な人はストレスがたまりそう。電話がかかってきた方としては、「いかに上手に断るか」(いえ、断らなくてもいいんですが…)も大切です。私も、自信のなさと仕事の事情を話し、とにかくゴメンナサイ…!と、心を痛めながらもお断りした経験があります。

委員や役員をできるだけ少ない回数で済ませたい!という人は、回数を減らせる裏ワザ(どこかに明記されていることが多いのですが、知らない人がけっこう多い!)があります。
たとえば、
・1年役員をやれば、在籍している子どもの委員は免除
→子どもが1年生、3年生、6年生に在籍している場合なら、6年時に役員をやれば1年生と3年生の委員・役員はやらなくてOK!
・校外委員をやると、町内会(子ども会)の役割は免除!
→活動が学校と町内会にまたがるため、子ども会の規約に免除項目として書かれていることが!
などがあります。

3人きょうだいなどの場合、学校の委員3回、子ども会3回と計6回もやらなければならないので、それはさすがにツライ!というママも多いんです。回数を減らすテクニックを駆使して、少しでも負担を減らす手もありますよ。

結局PTAって誰のため?やっぱり「子どものため」でしょう!

私の今までの経験では、PTAにまつわるトラブルはあまり聞いたことがありません。まわりのママたちも、すごく協力的だなと思います。
とはいえ、ひとりひとり抱えている問題は違うので、それぞれの胸の内にはいろんな思いがあると思います。

これまでに、私の周りでもこんなママたちがいました。
プレッシャーで精神的に参ってしまい、診断書を持参して委員長を辞退したママ。
くじ引きで委員になったものの、とうとう1年間で1度も顔を見せなかったママ。
人前に出て話すのが苦手で、大勢の前に立った時に固まってしまったママ。

いろんな人が集まるPTAでは、こうした問題は必ず起こります。
だからといって、「だからPTAは面倒なのよ」という先入観で「PTAは必要ない」と不要論をかざすのは、「ちょっと待って!」と思います。

現在の小学生をとりまく環境は万全とはいえません。悲しいことに、登下校中の子どもが行方不明になったり、車にひかれる事件や事故も少なくありません。親としては、こういう事態は絶対に避けたいんです。こんなニュースを聞いた夜は、心配で眠れなくなることもあります。登下校中の見守りは学校だけではまかないきれず、親や地域の目が必要です。

PTA主催のイベントは、先生や子どもたちの有志が発表するコンサートや秋のいも煮会、地域のお年寄りと一緒にふるさとの昔遊びを楽しむ会など、子どもたちもとても楽しみにしています。こうした見守り活動やイベントには、PTAという組織を通して、どんな親でもそこに関わることができるのだと思います。

子どものためではないPTA活動はしなくていいと思う!

役員経験者のママも、「ものすごく大変だけど、子どもたちの笑顔のため、と思えば、たいていのことはがんばれちゃうんだよね」と言っていました。だから、子どものためではないPTA活動は、どんどんカットしていけばいいと思います。仕事として決まっている役割を変えるのはなかなか難しいけれど、「親同士の親睦会は必要性を感じない」とアンケートに書くことで変わるかもしれないし、無理して委員会後の自由参加ランチに行かなくてもいい。

私が思うPTAのメリットは、子どもを学校と先生任せにしない視点や姿勢を持てる、というところだと思います。定期的に学校に行くことで、学校や教室の雰囲気、先生の子どもへの接し方、保護者の雰囲気などがよくわかるようになります。また自分の子どもも、家で見せる顔とは別の「学校での顏」を見ることができます。学校の様子がわかると、疑問点や問題点も把握しやすくなります。やってみて初めてわかるメリットもたくさんあるんです。

だからPTAがあるなら、とりあえずできそうなところから参加してみる。ちょっとがんばる。でも無理はしない。自分も楽しむ。
そんな心構えでいいんじゃないかな、と私は思っています。

      

照井みき

横浜生まれ、横浜育ち。一筋縄ではいかない小6女子と甘えん坊すぎる小1の男子の母。会社員生活ののち、専業主婦から一念発起してライター学校に通い念願のライターに。育児関連のほか、健康系、インタビュー記事なども執筆中。目標は「締切に追われない」なのに、なぜか追われてしまうのが悩みのタネ。
イケメンにもアイドルにも興味なし、羽生結弦と内村航平の演技を見て英気を養うのが楽しみのひとつです。

 


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