赤ちゃんの誕生を心待ちにする一方で、妊婦はとにかく不安になりがち。初めてのことだからなのか、いつもと違う体に戸惑うからなのか、無事に出産を迎えるまで心配事は尽きないというママは少なくありません。
妊娠や出産で不安なときこそ、先輩ママが頼りになるもの。
この記事では、ママノワ会員である先輩ママ自身が経験した、妊娠中から出産後の体験を紹介します。プレママの妊娠や育児への不安な気持ちが少しでも解消されますように。
妊娠中はみんな不安になりがち
あるアンケート調査結果によると、84.6%ものママたちが妊娠中に困ったことや不安があったと回答していました。
初産であれば、初めての体の変化に戸惑うこともあるでしょう。
たとえ出産経験があっても、おなかの赤ちゃんがちゃんと成長しているのか気になったり、家族が増えることで産後の子育てに自信が持てなかったりすることもあるかもしれません。
初産婦・経産婦の立場の違いはあれど、妊娠中のママはみんな不安を抱えているといっても過言ではないでしょう。
( n=1085)
出典:産前・産後ケアに関するアンケート調査報告書 鳥取県福祉保健部子育て王国推進局
妊娠中に不安だったこととは?
ママノワでは、先輩ママたちにアンケート調査を実施。先輩ママたちが妊娠中に不安に思っていたことについて聞いてみました。
Q:妊娠中に不安に思っていたことは何ですか?
1位:お腹の中の赤ちゃんの成長 28%
2位:出産時の痛みやトラブル 16%
3位:自分の体の変化 15%
4位:お金のこと 13%
5位:自分の生活の変化 9%
その他 19%
お腹の中の赤ちゃんの成長
先輩ママたちが妊娠中に不安に思っていたこと1位は、「お腹の中の赤ちゃんの成長」でした。
「流産せず、五体満足で障害もなく健康に生まれてきてくれるかが、常に不安だった。(子ども1歳・30代ママ)」
「胎動がくるまでの期間お腹の赤ちゃんは本当に無事なのか本当に本当に心配でした!!(子ども0歳・30代ママ)」
おなかの中の赤ちゃんは目に見えないため、ちゃんと育っているのか、どのように育っているのかと心配になってしまったと、妊娠中の生活を振り返るママが多くいました。
妊婦健診の日が待ち遠しく、胎動を感じては安心する生活を送っていたようです。不安を払拭するためにインターネットで情報収集をしていたママも少なくありません。
出産時の痛みやトラブル
先輩ママたちが妊娠中に不安に思っていたことの2位は、「出産時の痛みやトラブル」でした。
「出産時の痛み、特に会陰切開が怖かったです。(子ども5歳・30代ママ)」
「陣痛の痛みや、いつ生まれてくるのかが不安だった。(子ども2歳と7歳・30代ママ)」
帝王切開や無痛分娩などの計画分娩でもない限り、突然やってくる陣痛にストレスや恐怖を感じていたママも多いようです。
いつ陣痛が始まるのか、痛みの程度はどのくらいなのか、痛みに耐えられるのかと、ママたちの心配は尽きません。一度陣痛を経験したことのあるママでさえ、陣痛は不安で仕方がないようです。
自分の体の変化
先輩ママたちが妊娠中に不安に思っていたことの3位は、「自分の体の変化」でした。
「10ヶ月という短期間でかなり体重が増えてしまった。色々な箇所が不調で妊娠のホルモンのせいなのか、単純に重くなったせいなのか分からなかったです。(子ども1歳と5歳と8歳以上・30代ママ)」
「どれくらい食べたり運動していいのかなど、個人差が大きいことについて不安があった。(子ども0歳・30代ママ)」
経験したことのない体の変化に戸惑うママもいます。妊娠するとママの体は大きく変わりますが、変化の程度は人それぞれであることから、いくら情報収集しても正解が見つからないもの。
基準となるものがない不安を抱えながらママたちは妊婦生活を送っていたようです。
お金のこと
先輩ママたちが妊娠中に不安に思っていたことの4位は、「お金のこと」でした。
「妊婦検診費用、出産費用、育児用品の購入など、全てにお金がかかるので、とにかく漠然と不安でした。(子ども1歳・30代ママ)」
「出産にかかる金額とひと月の赤ちゃんにかかる金額が気になった。(子ども0歳・20代ママ)」
妊婦健診の補助が受けられたり、健康保険から支給される出産育児一時金で入院・分娩費用がまかなえるものの、妊娠直後にはこういった情報を知らずに金銭面の不安を抱えるママも少なくありません。
さらに、赤ちゃん用品の購入は家計へ大きなダメージが。子どもの成長にあわせて洋服を買い替えたり、将来的には教育費が必要になることを考えると、お金が足りないのではと不安になるのもうなずけます。
自分の生活の変化
先輩ママたちが妊娠中に不安に思っていたことの5位は、「自分の生活の変化」でした。
「里帰り出産で産前産後あわせて5ヶ月くらい夫と離れていたため、パパとしての自覚がわかないのではと心配しました。また、赤ちゃんが小さい頃の大変さを知らないから、労ってもらえないんじゃないかというところが一番不安でした。(子ども8歳以上・30代ママ)」
「つわりで仕事になかなか行けず周りに迷惑を掛けていたことです。(子ども1歳と8歳以上・30代ママ)」
「義母が同居だったので、自分の育児ができるか不安だった。(子ども8歳以上・50代以上ママ)」
妊娠・出産によってがらりと変わってしまう生活に不安を感じるママもいました。
育児はもちろん、子どもを育てながらのキャリア形成のイメージができなかったり、家族に対するストレスや心配事がある場合も。
余計な心配ごとを溜めこまないよう、あらかじめ家事や育児の分担について家族に相談しておけばよかったと後悔したママもいました。
妊婦の不安に寄り添う先輩ママからのアドバイス
妊婦の不安な気持ちがわかるからこそ「力になりたい!」とたくさんの先輩ママがアドバイスを寄せてくれました。これから出産し子育てをはじめるプレママは必見です。
みなさんの不安やストレスが少しでも解消されますように!
妊娠中の不安に寄り添う先輩ママのアドバイス|出産・準備編
「陣痛の痛み逃しや呼吸について学んでおいた方がよいでしょう。(子ども1歳と4歳・30代ママ)」
「産前から夫とのコミュニケーションをしっかりと! 自分の実家への連絡は夫にしてもらう習慣をつけておきましょう。(子ども2歳と7歳・30代ママ)」
「準備しておいたらいいものをよく本で見るけれど、全部をきっちり準備する必要はないと思います。成長具合もみんな違うし、服もおむつもその都度いいサイズを選べばいいし。お風呂のグッズも自分がどう入れるのが楽か等、ママさんみんな違うし、今はレンタルという手もある。構えておかなくていいと思います。(子ども1歳と5歳と8歳以上・30代ママ)」
「出産の準備だけでなく、妊娠中から生まれてくる赤ちゃんのことを知っておくことがとても大事。赤ちゃんが寝ないことやおっぱいのあげ方、手抜きして良いところなど赤ちゃんのことを知っておくべき。十人十色だが、知っておけば対処の仕方や気の持ちようが変わる。(子ども1歳・30代ママ)」
「産後の生活に必要なものやサービスを具体的にイメージして準備しておくと良いと思います。(子ども6歳と8歳以上・30代ママ)」
「赤ちゃんの成長具合や夜起きる頻度などなど、個人差があることは知っておくと安心だと思います。育児書に書いてある一般的な数値に振舞わされると、無駄に落ち込むので気にしないほうが良いと伝えたいです。(子ども5歳・30代ママ)」
「2人目を産んで分かったことですが、出産時に呼吸法をしっかり意識すれば、あまり痛むことなく産めると思いました。(子ども1歳と8歳以上・30代ママ)」
妊娠中の不安に寄り添う先輩ママのアドバイス|おすすめ情報編
意外と知られていない大事なことや準備をおすすめする商品などを紹介します。
「とりあえず初産の方には授乳クッションはとても便利だからおすすめします! 2人目からは乳も垂れてるので、授乳クッションなくてもラクでしたが笑笑(子ども3歳と6歳・30代ママ)」
「妊娠線のケアは必要です。妊娠初期から妊娠線予防クリームを塗り続けたおかげで、50cm以上ウエストが大きくなっても妊娠線ができませんでした。おすすめです。(子ども0歳・30代ママ)」
「私は実家に帰らなかったのですが、頼れる人がいるなら里帰り出産等をすることをおすすめします! 誰かしゃべれる人がいるっていうだけでも違う!(子ども0歳・30代ママ)」
「SNSはかなりいろいろな情報が得られます。お譲りなどもあるので、興味のある人をフォローするのがオススメです。(子ども1歳・30代ママ)」
「ベビーカーをよく使う予定の方は、なるべく軽くてコンパクトなものを選んだほうがいいと思います。軽くてコンパクトなら、普段のお散歩にも、車に乗せて行って出かけた先で使うときも、家に置いておくときも、使いやすいです。(子ども0歳と2歳と4歳・30代ママ)」
「オムツやミルクなどの消耗品はすぐなくなるけど、買いだめせずネットで注文すると楽ですよ(子ども0歳・30代ママ)」
「長座布団があると便利です。赤ちゃんのおむつ替えや、ベッド以外の場所にちょっとそばで寝かせておくのにとても便利です(子ども8歳以上・50代以上ママ)」
「母乳育児をする予定があるなら、ピュアレーンやピアバーユなどのおっぱいを保湿するアイテムを買っておいた方がいいです! 産後1カ月くらいまでは吸われる度に乳首が痛かったのですが、入院の時から持っていって使っていたので、乳首が切れることはありませんでした。また、円座クッションとおしりふきシートorデリケートゾーンシートも準備しておいて良かったです。(子ども0歳・30代ママ)」
「自宅で破水することもあるので、捨ててもいいタオルを用意すること。私は用意していなくて、破水した時はバタバタと大変でした。(子ども1歳と3歳・30代ママ)」
「ベビーベッドはレンタルが便利。ベビーベッドは大きいので使わなくなったら邪魔になるし、買うのはもったいないです。(子ども5歳と8歳以上・30代ママ)」
妊娠中の不安に寄り添う先輩ママからのアドバイス|心構え編
出産はゴールではなく、ママとしてのステージのスタートです。これからはじまる生活に対し準備したい心構えのアドバイスです。知っておくことで、役立つ瞬間があることと思います。
「赤ちゃんを育てることの大変さを知っておくべきだった。出産翌日からこれまでの生活が一変します。(子ども1歳・30代ママ)」
「妊娠中は赤ちゃんのことや、病院で産んで帰ってからのことしか調べてなかったのですが、正直産んだ直後の事をもっと詳しく知っておけばよかったです。こんなにも体の節々が痛くて動くのもしんどいなんて聞いてない!と思いました。(子ども0歳と3歳・30代ママ)」
「妊娠中はどうしても赤ちゃんのことが気になってしまうかもしれませんが、産んでからは、それどころじゃないくらい自分の体が痛い! でも赤ちゃんを見たら痛みがすーっとちょっとマシになります!完全になくなる!と言いたいところですが、私は本当に痛かった。(子ども0歳と3歳・30代ママ)」
「赤ちゃんがとにかく寝なかったことに困りました!! 赤ちゃんは寝て泣くのが仕事と思っていたのですが、とにかく泣いてあまり寝なかった!! 産後のホルモンバランスによるママのメンタル崩壊を覚悟はしていましたが、赤ちゃんが寝ないことも相まって辛かったです。ただ…そんな大変な時期にも終わりが来るから大丈夫です。(子ども0歳・30代ママ)」
「出産してから1ヶ月ぐらいは出掛けることができないので、必要なものは必ず妊娠中に揃えておいたほうがいい。授乳クッションはあったほうが便利。(子ども3歳と4歳・30代ママ)」
「子供が生まれると、子育てと睡魔と家事と自分の体の痛みとで頭が全然回らないです。買い物もすごく大変になります。家でおむつを替えて出てもすぐうんちしたり、少し出掛けるだけでもおむつ何枚も持っていかなければなりません。少しでも手抜きできるようなことを、出産前にリサーチしておいたほうがいいです。例えば、妊娠中におうちCO・OPに入会しておくとか、夕飯は週に何回かはヨシケイにすると決めておくとか、やらなくてもなんとかなる家事をいかに増やすかを考えておくと良いと思います。疲れた自分へ向けた手抜き帳(辛いときはこれを見よ!by過去の私より)みたいなものを作っておくと良いと思います。(子ども8歳以上・30代ママ)」
先輩ママが産後に経験したこと|失敗編
出産・子育ては思い通りにいかないことばかりかもしれません。先輩ママたちはどんなことに困り、戸惑ったのでしょうか。ためになる情報ばかりです。
「産後、母乳とミルクの量の調整の仕方がわからず、とても苦労しました。完母にしたいと思っていたので、ミルク関連のグッズの用意もしておらず、産後帰宅してから慌てて用意しました。(子ども1歳・30代ママ)」
「7月が予定日だった長女のために、夏用の肌着とは別に、セールになっていた冬用の肌着を購入しておきました。しかし、予定日よりだいぶ早く産まれて、さらに成長が抜群に早くて、買っておいた肌期は着られずに終わりました。8月生まれの弟と、9月生まれの妹は着られたのでよかったのですが、サイズはよく考えたほうがよかったなと思います。(子ども0歳と2歳と4歳・30代ママ)」
「出産前に新生児用のおむつの買い置きをたくさんしておいたら、あっという間にSサイズへサイズアップしてしまって、新生児用が余ってしまった。そんなにすぐに大きくなるなんて思ってなかったのでびっくりしました。(子ども0歳と5歳と8歳以上・30代ママ)」
「産後の体力の回復までに時間を長く要し、仕事はおろか家事育児まで満足に行えず動けない期間が長かったのには困った。そういったケースがある事を事前に知っておくべきだった。(子ども8歳以上・40代ママ)」
「自分自身の体の変化について知っておくべきでした。会陰切開で上手く歩けなかったり、便秘気味になったり、母乳過多で胸が張って痛かったりと心構えがないままに辛い思いをしたので、前もって知っておければ事前に対処策を調べるなどの対応ができたかなと思います。(子ども1歳・30代ママ)」
「退院後のおっぱいのケア、管理について、搾乳のやり方、母乳トラブル時の対応などを知らなかったので困ってしまいました。産後に好物の甘いものを食べて、搾乳はほとんどせず(やり方もわかってない)、赤ちゃんが欲しがる時にあげる感じで過ごしていたら、産後2週間くらいで乳腺炎になってしまいました。対応も遅れて長引いて大変でした。あらかじめ近くにある母乳外来やおっぱい専門の助産師さんの定休日などを調べてメモしといた方が良いです。自分は乳腺炎トラブルになって辛い中、病院探しやあちこち受診して辛かったです。(子ども0歳・30代ママ)」
「乳腺炎について知っておけば良かったな、と思います。母乳がでない時にどうするかは調べてましたが、母乳が出過ぎたことから乳腺炎になり、高熱や痛みが出て大変でした。調べておけば予防できたかも…(子ども0歳・30代ママ)」
「赤ちゃんの保湿が大変なこと。ちゃんとしなかったせいで乳児湿疹をこじらせてたいへんだった。(子ども3歳と6歳・30代ママ)」
まとめ
今回のアンケート結果より、先輩ママも妊娠中はさまざまな不安やストレスを抱えていたことがわかりました。人それぞれでいろんなお産があるがゆえに正解がないことも、妊娠中のママが不安になる理由のひとつでしょう。
妊娠中のママが不安になるのは当たり前! 家族や身近な人に困りごとを相談し、話を聞いてもらい、ストレスをためないように心がけたいものです。
先輩ママの体験談を聞いて、不安なのは自分だけではないと安心するのもいいでしょう。医師にも相談できないデリケートな問題や不安が少しでも解消できることを願います。
【調査名】妊娠中に知りたかったことアンケ―ト調査
【調査方法】インターネット調査
【調査期間】2024年4月2日~2024年4月7日
【対象者】子育て中の女性/全国
【調査元】ママノワ
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