ママのマイホーム購入大作戦! ~家買うオンナの第2回~

ママのマイホーム購入大作戦! ~家買うオンナの第2回~

第2回 マンションVS戸建てのメリット・デメリット検証編

よし、マイホームを買おう!
家族の心がひとつになったら、次に検討すべきはマンションにするか、一戸建てを買うか?という問題ではないでしょうか。はっきりいってしまえば、これは個人の好み。
マンションでも戸建てでも住みたいほうの物件で気に入るものを探して買えばいいのです。
…なんて言ってしまえばこのコラムの意味がありませんね。
ですから、子どものいる家庭にとってのマンションと戸建てのメリット・デメリットについて、不動産会社の元営業マンであり子育て真っ最中の筆者がママ目線でご紹介します。

1.ママたちの理想のマイホームは一戸建て!

マイホームが持てるならマンションでも戸建てでもこだわらない!という人ももちろんいると思います。が、子育て中のママたちはこんなふうに考えているようです。

Q.持ち家がほしいですか?

 1位「一戸建てがほしい 」74%

 2位「マンションがほしい 」18%

 3位「ほしくない 」8%

(2016年M3C調べ)

アンケート結果では、一戸建てが欲しいと答えたママが7割以上。
子育て世代ですから、集合住宅にはつきものである騒音問題を避けるためだったり、子どもを庭でのびのびと遊ばせたいという希望があることが予想できます。

戸建てかマンションか? 元不動産屋が教えるちょっと怖い経験談

騒音問題は子どものあるなしに関わらず、やはり避けては通れません。不動産会社に勤務していたとき、こんなことがありました。
「マンションの最上階、しかも角部屋がいいんです」というお客さん。
たしかに低層階より高層階のほうが眺望はよく、防犯も期待できます。
また、角部屋だとほかの部屋より窓が多いこともあるので日当たりの面でも条件がいいのです。
ですから、部屋探しの際にこういった希望を挙げるお客さんは少なくありません。
が、このお客さんが最上階角部屋を希望したのにはもうひとつ理由がありました。

聞くと、今の住まいでは上の階に小さな子どものいる家族が住んでいて、その子どもの足音がうるさいのだとか。
新居ではそんな思いをしないためにも一番上の階に住みたいとのこと。
最上階の角部屋を強く希望するのも納得しましたし、自分の家にいるにも関わらず上階の足音のせいでくつろげないお客さんに同情もしました。

しかし、お客さんへのそんな同情心が半減したのが「子どもの足音がするたびに、上の階まで行って玄関ドアをたたいている」というセリフ。
なぜなら、インターホンを鳴らして相手が出てきたところで音がうるさいことを伝えるのではなく、‟玄関ドアをたたく“と言ったのがひっかかったから。
また、このときの話し方が困り果ててそうしているというよりは、悪いことをする人を自分が正しているといっているかのようで得意気だったからでしょうか…。
こうなるとうるさいはずの上階の住人にも同情する気持ちが出てきます。
音を立てるたびに下の階の住人が玄関ドアをドンドンとたたきにやってくるのはちょっとしたホラーじゃありませんか。
もちろん、騒音問題がなければ起きなかったことなんですけれどね。

騒音に対して相手に注意をするのはむずかしいもので、先のお客さんのように直接相手に苦情を言える人ばかりではありません。
マンションの管理人さんにこっそりと伝えて、誰からの苦情かわからないようにそれとなく注意してもらったり、誰とは特定せずに張り紙で注意をしてもらったりする人の方が多いのです。
私も生活音の問題を相談されてお客さんの家を訪問したことがありますが、お客さんにはがまんができなくても私には気にならないということも…。
反対に、物件を案内しているお客さんの歩き方が気になり下の階の住人からクレームが入るのではないかと心配するも、入居後なんの問題も起きなかったということも。
集合住宅での生活音は人によってどう感じるかがまったく違うのでむずかしいところなのです。

2.子育て世帯がマンションを買うメリットを考える


なんだかマンションを買って住むのが怖くなりそうですが、マンションにだってもちろんたくさんのメリットはあります。
私は戸建てに住んではいるものの、戸建て派である夫の強い希望さえなかったらマイホームを買うならマンションがいいと思っていたほど。
なぜなら、実家が戸建てだったので、分譲マンションというものに住んでみたいという憧れや設備にメリットを感じていたのです。

子どもだけの留守番も安心のセキュリティ

まずは、セキュリティ面。オートロックがあれば住人以外はマンションの中に簡単には入れません。
自分の部屋の玄関にたどり着くまでにワンクッションおけるというのは実に心強いものです。
また、マンション住まいで子育て中の友人はこうも言います。
「子どもだけで留守番させるときインターホンが鳴っても出ないように言ってるんだけど、インターホンを鳴らした人はエントランスにいるから部屋の物音が聞こえて居留守がばれることがなくていい」
たしかに、戸建てだと玄関扉を1枚隔ててすぐのところに人がいます。親が不在のときに来訪者がドアの向こうにいるというのは子どもにとって不安な思いをすることも。
また、声や足音などで在宅だとばれてしまうこともありますよね。
これは子どものお留守番に限らず、不要な勧誘やセールスにも言えることかもしれません。
すぐそばにいる人に対して断るよりも、玄関扉のその先の遠く離れたエントランスにいる人に対してのほうがきっぱりと断りやすそうです。

また、子どもが小学生にもなればひとりで登下校しますし、ひとりで外出だってすることも。
ときには子どもが帰宅したときに親が不在のこともあるかもしれません。
そんなとき、管理人さんにお願いしてエントランスに入れてもらい、ロビーのソファで親の帰りを待たせてもらうことがあるという話もマンション住まいの友人からたびたび耳にします。
もちろん、管理人さんがいないマンションではできないことですし、いざというときにお願いできるように普段から管理人さんとコミュニケーションをとっておく必要はありますが。
学校が短縮授業であることを忘れていて外出し、子どもを玄関先で長いこと待たせてしまった経験があるので、マンション住まいの友人のようにせめて建物の中で待たせてあげられたら、子どもの心細さもいくらかマシだったのではと反省しつつ思うのです。

子連れで集まれる、マンションの集会室は最高の集合場所!

さて、マンションの魅力としてセキュリティ以外にも施設の充実が挙げられます。
子育て世帯としてうれしいのは、マンションの集会室。
もちろんマンションの使用細則にもよりますが、集会室を借りて子連れで集まって遊ぶこともできます。子ども連れだとお店ではほかのお客さんに気兼ねしたり、自宅では限られた人数しか呼べませんが、広い集会室ならそんな心配もありません。
ルールやマナーを守れば、子ども連れでも楽しいパーティーを開くことができます。
イベントを開くのが好きなママでも自宅でのパーティーともなれば事前準備やお掃除は大変なものですが、マンションの集会室なら自宅とは違って事前の片づけに時間を取られることがないぶん、飾りつけにこだわることだってできそうです。

ハロウィンではマンションに住む子どもたちが仮装して「トリックオアトリート!」と参加者宅をまわってお菓子をもらったあと、親子で集会室に集まってパーティーをしたという話も聞いたことがあります。
わが母子もクリスマスパーティーにお呼ばれしたり、幼稚園の卒園を控えたころには、クラスのママたちで集まって謝恩会の余興の練習に励んだのもいい思い出です。

赤ちゃんのお世話をするなら断然マンション!?

セキュリティや集会室といった共用施設をメリットとして挙げましたが、残念ながらこういった設備がないマンションもあります。
そんなマンションは子育て世帯にとってのメリットはないのでしょうか。
答えはNOです。
オートロックがなくても集会室がなくてもママにとってのメリットはあります。それは、家事のやりやすさです。
メゾネットタイプといって2階建てのような造りになっているマンションもありますが、多くのマンションはすべての部屋が1つのフロアに存在します。
ママにとってはすべての部屋が1つのフロアにあるマンションは家事がやりやすいのです。

私が第一子を出産したころ、住んでいたのは3階建ての家。
住んでみるまでは初めての3階建てを「ちょっとかっこいい…」などとのん気に考えていたのですが、大きなおなかになって引っ越してみると階段の上り下りがなかなかキツイ。
これは年を取って足腰が悪くなったら3階建てに住むのは大変かもしれないと思うようになりました。
しかし、老後を待たずして大変な生活はやってきたのです。
それは、産後。赤ちゃんを抱っこしての階段の上り下りがきついのはもちろん、それ以上に赤ちゃんと暮らすなかで家事をこなすのが大変だったのです。
私は粉ミルクを与えていたので、真夜中や早朝の授乳のために赤ちゃんといっしょに寝起きする3階からキッチンのある2階に降りていかなくてはなりません。
後追いの始まるころになるともっと大変で、日中を過ごすリビングのある2階から洗面所の洗濯物を取りに行くために1階に降りた途端に赤ちゃんが泣きだします。
隙を見てお風呂掃除をするにもひと苦労。階段を何度も行ったり来たり…。
これがマンションだったらすぐに顔を出して、赤ちゃんに声をかけてあやすこともできたのにと何度思ったことか!
赤ちゃんを育てながら家事をこなすなら、マンションが便利だなと今でも強く思うのです。

 

3.子育て世帯における戸建てのメリットはなんだ?

しかし、一戸建てにだってもちろんいいところはたくさんあります。
それはやはり、集合住宅のように両隣や上下の部屋に気兼ねをしなくて済むところです。
子育て中の母親にとって、子どもの声はまわりに気を使うもの。
まわりの人に迷惑をかけまいと外出先ではいつも気を張っているのだから、自分の家にいるときくらい気を使うことなく過ごしたいと思うことでしょう。
マンション派だった私でも、家の中で自由に走り回ったり、庭の土を掘り返したり、夏になると庭に出したプールでにぎやかに遊ぶ子どもたちを見ていると、戸建てっていいなと思うのです。

トイレが2つは戸建てならではの魅力かも…

また、マンションと比べてゆったりとした広さが取れることが多いのが戸建てのいいところでもあります。
専有面積が100平米を超える戸建ては多くあっても、マンションとなると数がぐんと限られてしまいます。
そして、100平米を超えるような広いマンションならトイレが2つあったりもするのですが、一般的な広さのマンションにはたいていトイレはひとつ。
しかし、戸建てだと一般的な広さであっても各フロアにトイレがあることが多いのもポイントです。
家族みんなが用を足したらサッとトイレから出られたらいいのですが、トイレトレーニング中の子どもがいたらトイレにこもることもしばしばですし、毎朝トイレの中で新聞を読むのが習慣になっているパパだっているかもしれません。
それでも、トイレが2つあれば安心です。
また、トイレトレーニング中の子どもがいる場合は、2つあるトイレのうち1つをトイレトレーニング用にして子どもが自分で便座に座れるように踏み台を置いたり補助便座を設置すれば、いちいち片づける必要がなくて少しはママも楽できるかもしれませんね。

家族の人数分だけ増える自転車問題も戸建てなら解決

数が多くて助かるのはトイレだけではありません。
駐輪場も同様です。家族で住んでいる場合、子どもを乗せて走る電動自転車のほかパパが通勤のために駅前まで乗る自転車、子どもが大きくなれば子どもの自転車が加わることも。
ひと家族で複数の自転車を所有するのは珍しいことではありませんよね。
マンションだとひと家族あたり使える駐輪場の数が定められていることが多く、家族全員分の自転車を停めることができないことも。
駐輪スペースがないから子どもに自転車を買ってあげられないとか、自転車は玄関の中に置いて使うたびに共用廊下を通ってエレベーターに乗せて運ぶとか、部屋のひとつを物置代わりにして自転車を置いているという話を聞きます。
戸建てなら、このような制約はありません。
スペースさえあれば家族全員分の自転車はもちろん、三輪車や一輪車、ストライダーをはじめとするペダルなしの2輪車やキックボードだって置くことができるのです。
これは目立たないけれど、大きなメリットだといえるでしょう。

駐車場もまたしかり。
スペースがあれば敷地内に複数台の車を停められますし、なんといっても家のすぐそばに停められるのは大きなポイント。
たとえば、子どもが車内で眠ってしまったときには抱きかかえてすぐに家の中に入ることができますし、買い物をたくさんしたときだって荷物を家の中に運ぶのに往復するのもさほど苦にはならないはず。
マンションならこうはいきません。

100%理想を叶える物件も結婚相手も…いないですよね?

こうして見てみると、マンションのメリットは戸建てのデメリットであり、戸建てのメリットはマンションのデメリットであるともいえます。
どちらを選ぶかは本当にむずかしいところ。
でも、マンションにしても戸建てにしても、100%理想的な物件はそうそうありません。それは今ママの隣にいるパパだって同じのはず(笑)。
マンションと戸建てのどちらが自分たち家族のライフスタイルにあうか、よく検討して夢のマイホームを現実のものにしてくださいね。

(文:間取好子)

<ママのマイホーム購入大作戦!は第3回につづく…>

 

ママのマイホーム購入大作戦! ~家買うオンナの第1回~

間取好子

幼いころから折り込みの不動産広告が好きで、大人になり気がつけば不動産業界に身を置くことに。ライターとして活動しながら不動産会社に勤めたりもして、業界での勤務経験は5年ほど。出産を機に会社勤めは退職したものの、夫も不動産会社に勤めていることも手伝ってか不動産への興味は未だバリバリ! 現在のマイホームは2軒目で、賃貸経営にも挑戦中。

 

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